◆2012年1月7日放送
◆歩行訓練士 吉川(きっかわ)やすこさん(聞き手:FM797京都三条ラジオカフェ 時岡浩二)
私は島根で視覚障害の方をサポートしている歩行訓練士の吉川やすこです。ある視覚障がいの女性がお化粧に興味をもたれ、お化粧品を一緒に買いにいったことがありました。メイクをして「わぁ~きれい!」とと言われた、その女性のお顔がパーッと明るくなりました。その後、他のことにも前向きに取り組まれるようになりました。この時メイクの力を感じました。
ケアメイクはリハビリテーションの基本的な考えにたって行われるものだということです。
生徒さんの納得・満足が第一。ただし、客観的に見て美しくなっていなければ、そのままハッキリ生徒さんに伝えます。その上で生徒さんのこれまでの方法や得意な感覚をいかして、美しくなる方法を一緒に考えていきます。
また、病院などで、初めて身障者手帳や視覚障がいに特化したサービスをすすめられる時に、戸惑いや抵抗感を感じられる方もおられます。このような時に、ケアメイクのような、生活に近い情報提供から入ると、抵抗感の少ない導入につながるのではないかと思います。
山陰地方を中心に、ケアメイクの魅力を伝えていきたいです。
「誰々さんは見えないのにお化粧してすごい。」という段階に留まるのではなく、「誰々さんはキレイですてき!お化粧もきれいにしてるのね」という、お化粧して美しくなった女性が受ける本来の評価を得て、本当の自身につながるケアメイク。その存在を伝え、その力を実感していただけるような活動をしていきたいです。
ケアメイクでキレイになった方の存在そのものが、社会への啓発となり、より適切な理解につながると思います。
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