◆放送日:2012-1-21
◆ゲスト:京都府社会福祉協議会 地域福祉ボランティア振興課 田村美里さん(社会福祉士)
①社会福祉士とはどんな資格ですか?
社会福祉士は、だれもが平等に質の高い福祉サービスを受けられることを目指して作られた国家資格です。
「相談・援助」が社会福祉士のキーワードなので、その職場や職種も様々な福祉の領域に及びます。
たとえば、高齢者・障害者・児童の社会福祉施設や行政機関などでの相談の仕事、在宅の高齢者にサービスを行う職場でのコーディネートの仕事、また社会福祉協議会でその地域福祉の質を高める仕事など、活躍する場は、多岐にわたっています。
日本では病院の相談担当者をメディカルソーシャルワーカー(MSW)、その中でも精神科の相談担当者を精神科ソーシャルワーカー(PSW)と呼びますが、仕事の方向性に多少の違いはあっても、「福祉を中心に生活の相談にのる人」という意味では同じです。また、精神科ソーシャルワーカー(PSW)は有資格者の場合、精神保健福祉士と呼ばれることも増えてきました。
②社会福祉士になるにはどうしたらいいでしょうか?
大学、専門学校、実務経験?
1. 福祉系大学等(4年)指定科目を履修した方。
2. 福祉系短大等(3年)で指定科目を履修し、相談援助実務1年以上の方。
3. 福祉系短大等(2年)で指定科目を履修し、相談援助実務2年以上の方。
4. 福祉系大学等(4年)で基礎科目を履修し、短期養成施設(6ヶ月以上)を卒業した方。
5. 福祉系短大等(3年)で基礎科目を履修し、相談援助実務1年+短期養成施設(6ヶ月以上)を卒業した方。
6. 福祉系短大等(2年)で基礎定科目を履修し、相談援助実務(2年)+短期養成施設(6ヶ月以上)を卒業した方。
7. 社会福祉主事養成機関2年+相談援助実務(2年)+短期養成施設(6ヶ月以上)を卒業した方。
8. 実務4年(児童福祉司、身体障害者福祉司 etc.)で短期養成施設(6ヶ月以上)を卒業した方。
※ 児童福祉司、身体障害者福祉司、査察指導員、知的障害者福祉司、老人福祉指導主事のいずれかの実務経験(勤務経験)が5年以上ある方は平成24年度試験(平成25年1月実施)までは短期養成施設等で勉強せずとも国家試験の受験資格があります。
9. 一般大学等(4年)を卒業し、一般養成施設(1年以上)を卒業した方。
10. 一般短大等(3年)を卒業し、相談援助実務(1年)+一般養成施設(1年以上)を卒業した方。
11. 一般短大等(2年)を卒業し、相談援助実務(2年)+一般養成施設(1年以上)を卒業した方。
12. 相談援助実務4年+一般養成施設(1年以上)を卒業した方。
13.実務経験が5年以上ある方(平成24年度まで)
③どんな職場で働けるのですか?
仕事の内容、特徴など
社会福祉士が行う主な仕事は様々な分野から構成されます。
最も重要で、かつ日常的に行われるのが、総合相談という業務です。
利用者の相談に乗ったり、カウンセリングを行ったり、必要なサービスの情報を提供したり、問題解決の調停役を努めることもあります。
特に、利用者自身が問題解決にあたれるよう、問題解決能力を高めていく方向で、相談業務にあたることが重要です。
あるいは、どのような生活上の困難を抱え、どのような福祉サービスが
必要とされているかを見極めるニーズキャッチ、あるいは社会福祉施設の運営管理から、地域福祉計画の策定まで、社会福祉士が手がける仕事の範囲は非常に幅広いものとなっています。